合馬のファイバーラスクができるまで

  1. 15.陸の豊かさも守ろう
  2. 13.気候変動に具体的な対策を

 近年、放置竹林が問題視されています。竹林は繁殖力が強くこまめに手入れをしないといけないし、竹は根が浅く土砂崩れが起こりやすいからです。この放置竹林問題を解決しようにも、地域の高齢化が進み竹林を整理するのが難しくなっています。そこで、様々な使い道を考え竹の需要を広げることが大切だと考えた国際環境工学部森田洋教授は、竹の食用化を考えつきました。意外にも竹は純粋な繊維が多く、普段食べる野菜の食物繊維は4割程度ですが、竹の食物繊維は94%にもなります。しかし竹を食用にするには大きな欠点があります。それは舌触りの悪いざらつきがあることです。この欠点を補うためには、いかに細かくするかということに、粘性のものと組み合わせることが大切です。そこで森田教授は、パンとの組み合わせを考えました。このアイデアを実現させるため、食品関係の展示会で協力してくれる企業を募ったものの、なかなか見つかりませんでした。しかし、展示会で取材された内容がテレビで放送されると、それを見たクラウン製パン株式会社さんから声がかかり、「ファイバーラスク」を共同開発することになりました。森田教授はかねてから農業を基盤とした北九州の土産物づくりに力を入れており、遂に地元合馬産の竹を使用したラスク「合馬のファイバーラスク」を開発することに成功しました。

土谷 芽衣/地域創生学群 3年
木村 優奈/地域創生学群 2年
野村 法可/地域創生学群 1年
前原 詩織/地域創生学群 1年
勅使河原 航/地域創生学群教員