未来につながるセンサ技術

  1. 3.すべての人に健康と福祉を
  2. 9.産業と技術革新の基盤をつくろう

 国際環境工学部の梶原研究室では、通信とセンサの2つの分野において複数のプロジェクトで研究開発が行われています。特にセンサの分野では「安全安心」で「高齢者に優しい」製品の実用化を目指して、先端的な研究が行われています。
 一点目は「浴室内見守り用電波センサ」です。浴室では急激な温度変化によって血圧の乱高下や脈拍の変動を引き起こすヒートショック現象で毎年17,000人もの人が亡くなっています。また浴室内での転倒や失神などの事故も少なくありません。この対策として、浴室の給湯器リモコン内にセンサを埋め込み、浴室内の危険状態を素早く検知するシステムを開発しています。
 二点目は「自動運転用の車載レーダ」です。従来の自動運転技術では道路の白線をもとに自車がどの位置を走行しているか計測していましたが、霧や積雪時などの悪天候では前方が見えず、また白線も検知できません。そこで路肩のガードレールや街路樹、標識などを検知して自車の位置を検知する全天候型のミリ波車載レーダの研究を行っています。
 これらの研究が実用化され世間に広まることで、世界の多くの人々に「安全安心」を提供できることになるでしょう。

新田 昌弘/学術情報課
山中 郁哉/経済学部 3年
浴室センサ
車載レーダ