司法書士試験「商業登記法」の対策!基礎論点と向き合う重要性とは

今回は「商業登記法」の勉強法や対策についてお話ししていきます。

民法、不動産登記法ときて、この会社法、そして商業登記法という流れで勉強している方も多いんじゃないでしょうか。正直、商業登記法って、どこから手をつけていいか迷いますよね。

この記事では、僕が試験を通して見つけた、商業登記法の学習をスムーズに進めるためのちょっとしたコツと、択一と記述、それぞれの分野をどう連動させていくかの具体的な意識の向け方について話しています。ぜひ最後までご覧ください。

会社法の基礎が商業登記の土台になる

商業登記法なんですけど、結論というか、やはり先に会社法をしっかりやっておいたほうがいいと思います。

会社法を先にやると、商業登記法は正直そこまで重い負担ではなくなるんですよ。というのも商業登記法って「実体じゃなくて手続きの話」ですから。その手続きって部分が、会社法とすごく被ってるんですよね。

正直な話、本試験でも会社法と同じように、設立とか、役員変更とか、この分野から何問出るっていうのが、もう基本的には決まっているかのように見えます。枠が埋まってる、みたいな感じですね。

だから、会社法と同じようにまんべんなくやるしかないっていうのは当然あるんですけど、何より会社法の知識がベースになるんです。基礎がしっかりできていれば、それを「手続きに落とし込む」っていう作業になるので、すごく解きやすく感じるはずです。

「手続き法」としての商業登記法を理解する

例えば、設立の場面で考えてみましょうか。

会社法で「こういう実体があって会社が成立するんだ」と学んだ後、商業登記法で「じゃあ、それには添付書面が何通いるんだ」とか、「申請書はこういう雛形で書くんだ」というのを学ぶわけですよね。

印鑑証明書が何通必要だ、とか、そういう具体的な話は、会社法では出てこないんです。そういった実体の知識を、より具体的に手続きに落とし込んだものが商業登記法だ、というイメージで捉えてもらえるといいのかなと。

だから、逆に言えば実体にしかないような話、例えば役員の責任とか、発起人の責任みたいな話は、手続きとは直接関係ないので、商業登記法では出ないんです。同じ会社法の分野でも、出る論点と出ない論点がある。

でも分野としてはしっかり被ってるから、会社法の中でも特に「基礎」と言われる部分は、絶対に丁寧にやっておくべきなんです。ここをしっかりやってると、商業登記法は絶対楽になる。楽になるし、択一でもう「これが軸だ」って簡単に見つけられるようになりますからね。

記述式は「相乗効果」を生む特効薬

特に「株式とか役員の変更」の論点なんかはそうですね、再編もそうなんですけど。

あと商業登記法って不動産登記法と同じで記述式があるじゃないですか。これが、択一の相乗効果がものすごく高いんです。

記述をやってれば択一も伸びてくるし、択一やってれば記述も伸びてくるっていうのが、必ずあるんです。だから、不動産登記法と同じなんですけど、どっちかだけやるんじゃなくて、意識して両方やるってことが大事になってきます。

僕が結構意識していたのは、やっぱり記述には記述の「特徴」があるってこと。よく出る聞かれ方とか、論点の掘り下げ方があるんです。

例えば役員がらみで言えば、就任承諾書の話とか、任期の話とか。こういう論点って、記述を一生懸命やってるほうが、より神経使って深く知識を入れることになるから、当然得意になると思います。だから、その知識が択一で出た時は、もう絶対得点源になるわけです。

僕としては、記述を解きながら「これ択一で出たらどういう足になるんだろう」っていうのを意識して見るのは、結構お勧めです。あとは逆に「これ択一で解いてるけど、もし記述で聞かれたらどういう風に出てくるんだろう」っていうのを意識して見るといいかもしれません。

実際、択一で出てくる問題の中には「これ記述でも聞けるよね」っていうのが結構あるんですよ。

そういう問題に出会った時に、「あ、これ記述で聞かれたら絶対こういう風に聞いてくるだろうな」とか、自分の中で想像を膨らませながら択一を覚えていると、たまたま初めて見るような記述の問題が出た時に、すっとひらめきじゃないですけど、意識していたおかげで「え、難しい!」ってならないんですよ。

常にお互いを意識しながら勉強することで、相乗効果が生まれて、どっちも底上げができる。これって非常に効率がいいやり方だと思うんですよね。

記述式は「部分点失点」に注意

不動産登記法は記述で相乗効果が出るって話を以前してますが、商業登記法はそれに加えて会社法という土台がある。だから、会社法の基礎論点を丁寧にやれば、択一は確実に楽になってくるんです。これが大きいですね。

商業登記法の記述に関しては、僕はどっちかというと得意だったんです。不動産登記法みたいに、一つのミスで枠崩れみたいなのがあんまりないんですよね。不動産登記法って物語みたいになってて、苦手意識があって総崩れしたりするんですけど、商業登記法は一つ一つの論点を細かくとっていける感じなんです。

だから、総崩れはしづらいんですけど、その代わり、添付書面の枚数が細かいので、ケアレスミスが起きやすいんです。部分点での失点が積み重なっていきやすいのが商業登記法なんですね。

だからこそ、やっぱり基礎が大事で、基礎の部分でもすごく細かく意識してほしいんです。記述を解くときは、添付書面の枚数も任期も、「なんとなく」でやるんじゃなくて、ちゃんと意識して、一問一問丁寧に真剣に向き合っていくと、これが後になってすごく生きてくるんです。

「役員」論点は絶対に落とさない

もちろん、とにかく量をこなす、たくさん解いて場数を踏むっていうのも大事です。でも、ただあまり雑になりすぎずに、基礎の部分は丁寧になったほうがいい。

例えば商業登記法で言えば、役員って絶対出るじゃないですか。どの答練でも模試でも本試験でも、役員が出ないことってまずないですよね。合併とか解散とか、テーマごとの問題はたまにしか出ないから、得意不得意があると思うんですけど、役員はざっくり「役員ですよ」って形で絶対出る。

ここに関して、丁寧に絶対に解いていくということが非常に重要です。役員を丁寧にやって点数が取れるようになると、やっぱり人と差をつけられづらいですし、商業登記法の記述は、みんな役員は取ってくるんですよね。どんだけ難しい年でも、ここは取ってくる。

だから、とにかく役員を得意にしておいて、どんな視点から聞かれても答えれるようにしておくんです。

具体的に言うと、就任承諾書の印鑑証明書の話とか、選定議事録の印鑑証明書とか、似て非なる知識ってありますよね。あとは、本人確認証明書がどういう時にいるのか、外国人が代表者になるときの署名証明書の話とか。

細かいようですが、よく似た知識がいろんなパターンで出てくるから、頭の中がごちゃごちゃになっちゃうんです。でも、これってめちゃくちゃ重要なんですよね。ごちゃごちゃになって、絶対間違えちゃうし、本試験ギリギリまで多分ケアレスミスってすると思います。

間違いノートで自分の癖を矯正する

僕のイメージでは、その間違いを少しずつ減らしていくっていう感じです。間違えるたびに放置せずに、「なんで間違えたんだ」っていうのを意識してほしい。

僕なんかよくやってたのは「間違いノート」を作って、そこに間違えた論点を書き込んでいました。記述やる前にちょっと見返す、っていうのをやってたんです。

人間って、5回6回間違えちゃう論点ってあるじゃないですか。択一でもそうだと思うんですけど、思考回路がそっちに行きがちになっちゃうんですよね。これを軌道修正するのって、1回や2回じゃ難しいんですよ。もう固まっちゃってるから。

だから、そこを軌道修正するのって、7回8回繰り返してやっていくしかないんです。自分の中でチェック入れて、「ここはもう何回も間違えてるな」ってのがだんだん分かりやすくなるようにしておく。

そうすると、直前期に入った時に、自分の苦手な部分がすぐにわかるんです。これを直前期でギリギリでやろうとすると本当に大変になるから、今のうちから直前期にかけて、自分の苦手な部分をノートに書くなりしてあぶり出しておくと、切羽詰まった時の勉強が非常に効率よくできるようになると思いますよ。ぜひやってみてください。

とにかく雑にならずに、基本だって思うことほど、意識するのがポイント。細かく丁寧に。基本なのに間違えることって、記述式だと絶対あるじゃないですか。これね、すごく反省しがいのある個所です。僕もすごくいやな気持ちになって、「なんでこんな基礎的なことで間違えるかな!」って思いました。

でも、そういう時こそ、投げやりにならずに、基礎を間違えるというのは非常にまずいことを再確認しましょう。それ本試験じゃなくて本当に良かったっていうことになりますから。みんなが取るところを、とにかく間違えない。これが司法書士試験では本当に重要なんです。

みんなができているところは同じようにできて、できないところは同じようにできなくてもいい。この「波」に乗っていく。

みんなと足並み合わせていくこと、これさえできれば全然問題ない試験になってくるはずなので、できなくてもそこまで気にせずに。ただ、そのできなかた問題が「基礎」なのか「超基礎」なのか、それとも「細かい問題」なのか、そこは絶対意識してほしいですね。

基礎なのに間違えた、これは大きなNGと思って、自分に言い聞かせていきましょう。

まとめ

商業登記法は、まず会社法をベースにして、会社法をちゃんとやっていれば絶対に生きてくるし、商業登記法が楽になってくる。だから、会社法の実体法の基礎論点を、とにかく丁寧にやりましょう。そうすれば、択一は確実に楽になってきます。

記述はさっき言った通り、とにかく問題数をこなして、基礎のところを徹底して意識する。間違えたんだったらすごく反省する。これをやっていくことが非常に重要です。あとはやっぱりはこなさないと難しいと思いますね。記述に関してはとにかく量をこなす、毎日問題にあたる、もうこれしかないと思います。

まとめ

  • 商業登記法は、会社法の実体法知識が基礎であり、これを丁寧に学ぶことで択一式は確実に楽になる。
  • 記述式と択一式は相乗効果を持つため、記述を解く際に「択一でどう問われるか」を意識し、両方を連動させて学習すべし。
  • 記述の最重要論点である役員関連は、誰もが取る基礎であり、細かくて似た知識(添付書面の要否など)を徹底的にマスターする。
  • 基礎的な論点でのケアレスミスを防ぐため、間違いノートを作成し、自分の思考回路の癖を直前期までに矯正すべし。
  • 商業登記法は避けて通れない科目であるため、をこなすことを意識し、毎日記述問題に向き合う努力が大切。

この商業登記法は、司法書士試験では逃げられない科目ですから、苦手意識を持っても諦めずに、会社法の基礎に立ち返って一つずつ丁寧にやってみてください。

特に記述式は、量が物を言うので、毎日問題と向き合うことを欠かさないように進めましょう。

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