タイの食文化を満喫!旅行者のための食事ガイド10選

タイと言えば、屋台からナイトマーケット、更にミシュラン星付きレストランまで、「食べ物が凄く楽しめる国」という方も多いと思います。

旅行の大きな楽しみがこのタイ料理ですが、そこは異国ということもあって注意したいこともありますね。

今回はタイ北部・チェンマイ在住10年の私が、旅行者目線に加えて現地生活者目線で、タイで美味しく・安心して食を楽しむコツを10選でお届けします。

タイで食事を楽しむ基本ルール

では早速、タイで料理を楽しむときのポイントを見ていきましょう。

至る所にある屋台

初めてタイを訪れると、活気ある街の雰囲気、そして音や匂いにも圧倒されるかもしれません。

日本からタイへ行く場合、まずバンコクを訪れる方が多いと思いますが、バンコクは世界有数のストリートフードの都市。一歩その世界に入ると日本とはかなり違うな、と分かると思います。

バンコクの屋台で料理を準備する店員の様子
バンコクでは通りに多くの屋台が並んでます。
目の前で調理される本場のストリートフードを気軽に楽しむことができますね。

至るところに屋台があり、日本人からすると、年中お祭りしてるみたいな感じです。色々な種類の料理が楽しめ、まず屋台飯がたべたくなりますが、車の通りも多く衛生面的に心配する場合もあるでしょう。

これは私の経験になりますが、
屋台の料理を買って食べても、お腹を壊したとかはこれまでありません。

でも「こうした点は注意した方がいい」ということはあります。

タイは熱帯の国であり高温多湿の気候です。

そのため長時間放置された食べ物を食べるのはやはり避けるのが無難。特に旅行に来た場合は忙しいスケジュールで移動することも多いため、体の疲れもあって体調は普段以上に崩しやすい状態にあることは念頭に置いておいた方が良いと思います。

例えばバイキング形式でトレーに並べられた料理は美味しそうに見えますよね。でも長時間日光にさらされている場合もあり、そうした食べ物は弱ってる身体にはあまりよくないことも考えられそうです。

一番良いのは、やはり目の前で調理された料理を食べること。他にも生ものは避けたほうが無難です。特に屋台で売られているお寿司は人気で、「日本とどれぐらい違うかな?」と、ついたくさん食べることも多いですが、食べ過ぎには注意しましょう。

私の住むタイ北部のチェンマイは、周りに海はないことから、刺身やお寿司のネタはバンコクから取り寄せていることになります。鮮度はバンコクの方が高いとなりますので、お寿司などはチェンマイよりバンコクで食べた方が良さそうですね。

私がチェンマイに引っ越してきたばかりの頃、地元の人に勧められて「ワローロット市場」の屋台でよく食事をしていました。

ワローロット市場は観光地とは少し異なりますが、地元のお客さんが多く、値段も安くて味も良いですね。夕方になると仕事帰りの人で混み始めますが回転も早く、衛生面も安心できる感じがします。

チェンマイの屋台飯デビューにはぴったりだと思います。

果物で気を付ける点

お刺身など生の魚には気を付けた方が良いですが、タイ旅行では新鮮な果物やスムージーにも気を配るのが良いと思います。

タイの市場で販売されるマンゴスチンの籠売り
果物は過熱しないので衛生面には気を配るのが良いです。
購入後はよく洗ってから食べるのが安心です。

果物は火を通さないので、よく洗う、またスムージーは水を使用するので、異国の水が合わない場合も考えて、気になる方はほどほどに楽しむぐらいが良さそうです。

私もタイでは数えきれないほどのスムージーを飲んでますが、これまで体調を崩したということはありません。

私はチェンマイではローカル市場の屋台でスムージーをよく買います。ある時、使っている水や氷が気になって、店主に聞いてみたことがありますが、「うちはフィルター通した水を使ってるよ」と笑顔で答えてくれました。

果物自体はどこで買っても甘くて美味しいですが、スムージーは水や氷を使うので、お店の清潔感や保冷状態などは軽くチェックしておくと安心です。

必要以上に心配することもないですが、ちょっとした意識で旅行中の不安も減らせると思います。

美味しいタイ料理を見つけるコツ

ではタイで美味しい屋台やお店を見つけるコツをご紹介。

タイ人のお客さんが多い店をチェック

レストランや屋台を選ぶコツを1つ挙げるとすると、どんなお客さんがいるのかチェックしてみてください。海外からのお客さんばかりでなく現地タイ人のお客さんが多いお店は、その地域に根差し、質の良い料理を出すことに力を入れていると言えそうですし、タイ本場の味が楽しめる、とも言えますね。

美味しいタイ料理を食べるには、
地元のタイ人で賑わっている店を探すのがポイントです。

屋台の場合では、調理の様子が全て目の前で見えますし、どんな環境で作られているかが一目で分かることから、厨房で料理するレストランでは見えない衛生状態をその場で確認することもできます。

新しい料理に挑戦するのも楽しいので、ぜひタイ人が多いお店で「その店の名物」や「おすすめ」を注文してみてくださいね。

参考ですが、私がよく行くチェンマイの食堂で、平日の昼時に行列ができるお店があります。

最初は「なぜ、そんなに人気なのだろう」と思いましたが、その店の名物らしい「カオマンガイ」(茹で鶏のせご飯)を食べてみると、思わず納得。鶏はしっとり、タレは程よくスパイシーで、シンプルなのに飽きがこない味です。

店内は広くなく、扇風機が回るだけの昔ながらのタイのお店という感じですが、常連らしいおばちゃんたちが笑顔で食事してるのを見て、「ああ、こういうのが本当の“タイの地元メシ”だな」と感じます。

タイ料理はシェアするのもOK!

せっかくタイに来たなら、限られた種類の料理ばかり注文するより、いろいろな料理を試してみたいもの。

日本にもタイ料理レストランはありますが、手に入る食材の関係から、提供されるメニューには限りがあります。

でもタイの各地域では、当然そうした制限もなく、地域ごとに独自の料理があり、味も全く違います。タイに来たら、できるだけ色々な地域の料理を試してみるのが断然オススメ。きっと思わぬお気に入りの一品が見つかると思います。

私の場合、プーケットなどタイ南部にもよく行きますが、南の方ではセンミー(เส้นหมี่)と呼ばれる細い麺のヌードルが凄く美味しいです。

またタイ南部と言えば、朝食でよく見る「ディムサム」。

タイ南部の朝食として提供される蒸籠入りの点心料理「ディムサム」
タイ南部のよく見る朝食「ディムサム」

この「ディムサム」は、中国の点心がタイ南部に伝わって地元風にアレンジされたものですが、日本人の口にも凄くあうと思いますし、色々な種類があって楽しいですね。

またタイでは「みんなでシェアして食べる」のが一般的なスタイル

日本では自分の食べるもの個別に注文しますが、タイでは何種類か注文して、みんなで分け合って食べることが多いです。

私は最初、この「シェアするのが前提」というタイの食事スタイルに馴染めず、友人家族と一緒にご飯を食べる時も一人だけ、自分専用のものを注文してたりしました。

でもある時、私が1人前のカレーだけを注文しようとしたら、「それだけで足りるの?」みたいな、ちょっと不思議そうにされたことがあり、結局、3〜4品をみんなで囲んで食べることになったんですが、色々な味が楽しめて、食事の時間がとても賑やかで楽しかったです。

多分その時がきっかえになったと思いますが、
それ以来、タイでは「一品+シェア」を意識するようになりました。

  • 色々な料理を少しずつ試せるのが嬉しい
  • 食事がバラバラに運ばれてくることがなく、誰かが「私の料理がまだ来ない」みたいなことにはならない

またタイでは料理が出てくる順番が決まっていません。

メインが最初に出てくることもあれば前菜が遅れることもあります。全ての料理が同時に運ばれてくることもあります。

こうしたアナログ感がタイらしいですが、出てきた順にみんなで分け合いながら食べましょう。

辛い料理を楽しむコツ

タイ料理は基本的にヘルシーな感じですよね。

そうした中で「辛い料理」は、日本人から見て桁違いの辛さです。

辛い物好きな方も多いと思いますが、
「ちょっとだけ辛い」ものから試してみるのがオススメ

メニューに唐辛子の数で辛さが示されていることも多く、多分この「ちょっとだけ辛い」場合でも、日本の基準で言えば「激辛」レベルになることもあると思います。

メニューに辛さのレベルが書いてなくても「Spicy」と名が付く料理は「かなり辛い」と考えた方が良いですね。

辛そうな料理だけど食べてみたい、という場合には、注文時、店員に以下を伝えるのがオススメ。

  • 「辛くしないでね」という意味の「マイペット」(ไม่เผ็ด)
  • 「辛さはちょっとだけ」という意味の「ペット ニット ノーイ」(เผ็ดนิดหน่อย)

折角出てきた料理が「辛さで食べられない」とならないよう、最初の内は「ちょっと辛い」レベルがどれほどの辛さか、チェックしてみましょう。

参考までに、私の場合店員に「これ、辛い?」と聞いたりします。でも店員はタイ人の基準で答えているので、その店員にとっては辛くなくても私からしたら激辛だった、ということが良くあります。

今では「マイペット(辛くしないで)」を最初に伝えるのが習慣になってます。

特にプーケットなどタイ南部は辛さも激しくなるので、まずは少し辛いレベルから楽しんでいきましょう。

屋台やレストランは値切れるか?

タイでは、市場やお土産屋さんで「もっと安くできる?」といった値段交渉は普通にありますが、飲食店で値切ってるところは見たことありません。

屋台などはそもそもが安く提供されてるので、値切るという感覚がそもそもないのでしょう。

少し注意するとしたら、値段が事前に分からない場合には、注文前に「いくら?」としっかり確認しておくとトラブル回避になると思います。

チェンマイのローカル屋台では、メニューに値段が書いていないこともあります。以前、観光地近くの屋台で値段を確認せずに注文したら、観光客価格でやや高めだったことがありました。

現地の標準的な価格を知ってるからこそ分かることですが、それ以来、値段が書かれてない場合には「タオライ?(いくら?)」と一言聞くようにしています。

こうした感じで、念のため聞いておくと安心して食事が楽しめますね。

「いくら?」は、英語で ”How much ?”とか、タイ語で”タオライ?”(เท่าไหร่?)で良いですね

またレストラン選びでは、タクシーやトゥクトゥクの運転手に聞いても良いですが、こちらもトラブル回避のために、事前にネットでチェックしておくのが良いですね。

タイの食事を便利に楽しむ方法

タイで便利なフードデリバリーアプリ

タイ旅行では、常に動いていると言った忙しい時間の中、騒がしい街並みから離れてホテルでゆっくり食事をしたいこともあるでしょう。

そんなときに便利なのが「フードデリバリーアプリ」。

タイでは、以下のアプリを活用すると、屋台やレストランの料理を簡単に注文できます。

「Grab Food」「Food Panda」「LINE MAN」などですが、これらのアプリでは、地元のレストランや屋台の料理を簡単に注文できるし割引もあったりしますね。

チェンマイでもバンコクでもこれらのアプリで注文でき、私自身もGrab Foodをよく使っていますが、特に雨の日や外出が面倒なとき、家でゆっくりしたいときに便利です。

料理名や説明は店舗次第でタイ語のままのこともありますが、ボタンや画面案内は英語や日本語にできるので、使い方で困ることはほとんどありません。

フードコートのご飯やローカル食堂の料理も届けてくれるので、旅先中でも気軽に現地の味を楽しめるのがうれしいですね。

タイでは日本料理よりタイ料理のほうがコスパが良い

旅行で割と短期間タイに来る場合、日本料理を食べるのはちょっともったいないかもしれません。

個人の好みによる話ですが、日本の食材は輸入品が多くなり、その関係からどうしても割高になります。現地のタイ料理と比べて価格のわりにクオリティがそれほどでもないと感じる場合もあるかもしれません。

私も最初の頃は、日本食が恋しくなるとチェンマイ市内の日本食レストランに行っていました。でも、タイ料理に比べて値段は2〜3倍近くすることも多く、海外なので仕方ないですが、日本で食べるのとはちょっと違うと感じることもあります。

タイの暮らしに慣れた今では、普段はローカルのタイ料理を中心にして、日本食は「ご褒美」的に利用するようになりました。フードコートのカオマンガイやクイッティアオでも、十分満足できる味とコスパだと思います。

旅行の場合で言えば、何か軽く食べたい場合も日本のチェーン店に行くより、タイのフードコートを利用するのが料金も安く、また地元の方々が多いのでタイの日常も見られ、より一層旅行が楽しめると思います。

タイのフードコートで食事を楽しむ地元の人々の様子
タイのショッピングモールや市場にあるフードコート。
手軽に安く本格的なタイ料理が楽しめ、地元の生活風景も垣間見えます。

タイのショッピングモールには大抵タイスタイルのフードコートがあり、麺類もあればタイのチャーハン(カオパッド)などもあり、1食だいたい70バーツ~100バーツ(300円前後ぐらいから400円ぐらい)で注文できます。手軽で安くて美味しい食事ができますね。

仮に高級レストランやホテルのビュッフェがよい場合には「Hungry Hub」「Eatigo」などレストラン予約アプリを利用すると10~30%の割引が受けられます。

タイの滞在が3日以上など若干長く、そろそろ日本食も食べたいな、という場合には、ショッピングモールに行けば「やよい軒」「大戸屋」「CoCo壱」など日本食チェーンや、タイの日本食レストランとして有名な「Fuji」があるので、チェックしてみてください。

タイの日本食レストランにあるラーメンメニューの写真。トムヤムラーメンが125バーツ。
タイでは日本食レストランも充実。メニューも日本語が添えられる。
トムヤム風味など現地風にアレンジされたラーメンも人気です。

日本食のレストランでは味的には「Fumi」がオススメ。お値段は高めですが、タイの日本食レストランとはどんなものか、雰囲気やメニューからよく分かると思います。

水には気を付けるべき?

水の利用について、私は以下のようにしています。

  • 飲み水:ペットボトルで購入する水やフィルターを通した水(水道水は直接飲まない)
  • 歯磨き:水道水を使って歯磨きは特に問題なし
  • シャワー:水道水で問題なし
  • 氷:家で作ったもの以外では、飲食店で提供される氷があるが、特に問題なし。コンビニで購入する氷も問題なし。

喉が渇いたといっても「飲用水代わりに水道水を飲むのは避けた方が良い」です。

タイでは、ペットボトルで購入したものや、フィルターを通した水を飲用水としてます。我が家では、念のためということで、フィルターを通した水も一旦ポットで100度に沸かしたものを利用しています。

合わせて読みたい)
タイの水事情と浄水器選び|我が家の飲料水トラブル体験記

異国なので、お腹の調子がちょっと良くないかな、という場合に備えて、普段使っている薬は持ってきた方が良いですね。

バンコクの電車内では飲食禁止

最後にちょっとおまけです。

バンコクにはスカイトレイン(BTS)や地下鉄(MRT)がありますが、「公共交通機関での飲食は禁止」になってます。

日本では場所によっては電車の中でおにぎり食べたりする人を見かけることもありますが、タイでは同じことすると罰金になる場合もあります。

私の場合では、最初バンコクでBTSに乗ったとき、何気なくペットボトルのフタを開けようとして、「あ、そういえば飲食禁止だった!」と慌てて止めたことがあります。

電車や駅構内には「No eating or drinking」のサインがあるので分かりますし、車内もとても清潔で、乗客がきちんとルールを守っていると感じます。

旅行中は日本の感覚で行動しがちですが、タイの公共交通機関ではこのルールがあることを念頭に置いておくのが快適な旅のコツ。

では、タイで美味しい果物やタイ料理、楽しんでくださいね!

関連:タイで日本の食材を購入する場合)
チェンマイで日本の食材を購入するなら?リンピンスーパーマーケットをチェックしてみる!

今回のまとめ

  • タイで屋台やレストランを選ぶコツは「地元の人が集まる店を選ぶ」こと
  • 長時間放置された料理や生ものは避けたほうが無難。目の前で調理される料理が安心。
  • 辛さは日本と違うので、「少し辛め」から試すのがコツ。
  • 水や氷、果物には気を配ると旅行中の体調トラブルを予防にもなる

タイ料理は日本人の口にとてもあうと思います。

カレーも、代表的な「グリーンカレー」から、まろやかな辛さとココナッツ風味の「マッサマンカレー」、ピリッと香ばしい「レッドカレー」などもあり、カレーも是非試してみてください。

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