タイの大学でタイ語を学ぶ!学校の選び方からコース概要まで体験談をご紹介

タイに住む以外でも、タイに仕事や勉強で長期滞在する場合、現地の言葉が話せ、コミュニケーションが取れた方が断然良いです。

タイでタイ語を学ぶには、現地のタイ人に直接教えてもらう、または現地にあるタイ語学校に通う、という方法があると思います。タイの大学では、外国人向けにタイ語習得コースを提供しているところもあり、私もそのひとつに通いました

タイ語学校に通うのは良いけど、そこは勿論日本ではなくタイ。

海外で通うタイ語学校ってどんな先生が教えてくれて、生徒はどんな人がいるのか、そもそも授業についていけるのか、と不安にもなると思います。

この記事では、タイ語学校の選び方や、パヤップ大学で実際に行われていたタイ語コースの概要を、受講経験を交えてご紹介します。

※)パヤップ大学でのタイ語コースは2025年現在開校されてないため、参考として見てみてください。チェンマイ大学ではタイ語コースがあるようです

この記事を読めば、タイにおけるタイ語学校はどんなところか良く分かると思いますよ!是非参考にしてみてくださいね。

関連)
大学のタイ語コースの先生や生徒はどんな人?遅刻したら歌を歌うって何?

学校選びの考え方

では、タイ現地でタイ語を学ぶ!ということで、早速タイ語を教えてくれるところを探しましょう。

私の場合、タイに引っ越して落ち着いてから「やはり最低限のタイ語はマスターしたい」と、ネットで学校探しを開始してます。

個人経営の学校をチェック

タイには現地に住む日本人向けの新聞(バンコクなら「バンコク週報」、タイ北部なら「ちゃ~お」)もあり、そうしたところに載っている広告から見ても良いと思います。

私の場合、まずタイ北部にある自宅から行ける場所が条件

日本にいる間に「ここでタイ語を学びたい」という学校をあらかじめ決めれば、その後に居住する場所を近くで探せばよいですですよね。でも私のように先にタイに来てしまっている場合には、家の近くでどこかないか探す、ということになります。

日本語で検索すると、日本人経営など日本人向けの教室も見つかりますが、あえて日本語に頼らず学ぶため、英語で現地の語学学校を探してます。

まず最初、いくつか街中にある個人経営らしいタイ語学校(タイ語教室)が2つほど見つかったので早速下見に行きましたが、私が訪れた学校は「これがタイ語教室なのか...」と少し頼りなさそうな雰囲気でした。

タイ語教室の間取り図イメージ。ホワイトボードと大きなテーブルの配置が特徴的な教室の様子
個人経営のタイ語教室を下見した際のイメージ図。部屋の大半を大きなテーブルが占め、シンプルな構成の教室でした。

訪れた場所がたまたまそうだった、ということになると思いますが、あまり先生には見えない人が対応してくれて、中に入れば、多分6畳ぐらいの小さなお部屋に、その部屋をほぼ占有する大きなテーブルと奥にはホワイトボード。

教室は照明が少なく簡素な内装で、一般的な学校の設備とは異なる印象を受けました。

ここでタイ語を学んでいる自分がどうしても想像できない

ここは自分には合わないと思い却下となりました。

大学のタイ語コースをチェック!

個人で外国人向けにタイ語教室やっているところが全てそうとは思いませんが、2つの個人経営のタイ語教室を見た後は、もう少し学校らしいところという視点で探してみました。

探した場所は勿論私の住むタイ北部最大の町「チェンマイ」。
そこには2つの大学で、外国人向けにタイ語コースが設けられてます

  • その1)「チェンマイ大学」
    • Chiang Mai University:タイ北部で1番の大学
  • その2)「パヤップ大学」
    • Payap University:私立では有名らしい

※)ただし2025年4月現在、パヤップ大学のタイ語コースは開校されてないようです

「パヤップ大学」までは車で15分ほど。
「チェンマイ大学」までは車で1時間ほど。

また大学のタイ語コースであれば、信頼性や学習環境が整っているという点で安心感もあります。

チェンマイ大学はタイでもその名を知らない人はいないぐらいの有名大学。タイ語をどこで習ったのか聞かれたときに相手にすぐ分かってもらえます。更にチェンマイ大学はタイ北部では一番の大学なのため、その分勉強にも気合が入りそう、という環境的な強みもあります。

パヤップ大学はタイの首都バンコクでは知っている人もいれば知らない人もいる、という大学ですが、タイ北部に限れば名の知れた私立大学。私の住むタイ北部では知らない人はいないぐらい有名です。

パヤップ大学の校舎外観。茶色い屋根と明るい外壁が特徴的な大学の建物。
パヤップ大学の構内。校舎の屋根が茶色で、落ち着いた雰囲気の校舎です。

比べてみると、どちらの大学でも良いと思いましたが、最終的には、距離が近いといった通学の便利さをとって「パヤップ大学」に決定してます。

1つに絞れたら実際どんな内容のタイ語コースか、更なる調査のために、実際大学まで行って詳しい話を聞いてます。

パヤップ大学のタイ語コース

2025年5月現在、パヤップ大学のタイ語コースは開校されてないようですが、今後再び開講されることを願って、どんなスケジュールだったか参考までにご紹介です。

タイ語クラスのスケジュール

日本の英会話学校を例にあげれば、申し込むとすぐ受講できると思います。でもパヤップ大学のタイ語コースは、申し込んでもすぐ入れるわけではありません。

年間スケジュールは決まっていて、開講のタイミングでないと入れません。

※)大学のタイ語コースで学びたい場合には、年間スケジュールを必ず事前に確認しておくと安心。

大学まで行って資料を見ると、パヤップ大学のスケジュールは以下のような感じでした。

no.開講クラス時期
1タイ1, タイ3, タイ5, タイ78月18日 ~ 9月12日
2タイ2, タイ4, タイ6, タイ810月22日 ~ 11月17日
3タイ1, タイ3, タイ5, タイ71月7日 ~ 2月3日
4タイ2, タイ4, タイ6, タイ83月13月 ~ 4月10日
(パヤップ大学タイ語コースのスケジュールイメージ)

授業は、月曜から金曜日まで、毎日朝の9時からお昼の12時までの3時間

上の表中、「タイ1」~「タイ8」はタイ語クラスのレベルを示してます。
(つまり8つのレベルに分かれてます)

上の例では4つのスケジュールしかありませんが、以降同様にその年の開講時期(年間スケジュール)が9まで決まってました。

(参考)Payap University(パヤップ大学)

タイ語コースの最初から受講したい場合は「タイ1」を選びますが、たとえば今が11月1日だとしても、スケジュールから見れば最も近い開講時期は3番目の1月7日。その時まで待つ必要が出てきます。

またタイ語のレベルを1から2、2から3と順にあげて行きたい場合では、たとえば最初8月から始まる1番目のコースの「タイ1」を受講したとすると9月には終わり、しばらくお休み後に続けて次の「タイ2」を10月からまたすぐ受講できる、という組み合わせのスケジュール。

no.開講クラス時期
1タイ1, タイ3, タイ5, タイ78月18日 ~ 9月12日
2タイ2, タイ4, タイ6, タイ810月22日 ~ 11月17日
3タイ1, タイ3, タイ5, タイ71月7日 ~ 2月3日
4タイ2, タイ4, タイ6, タイ83月13月 ~ 4月10日
(パヤップ大学のタイ語コースは、レベルを順次上げていけるようにスケジュールされている)

このように、順に「タイ1」から「タイ2」「タイ3」と好きなレベルまでタイ語を学習できるようにコースが組まれてます。

(「タイ1」「タイ2」を飛ばして「タイ3」から始めるということはできます)

「タイ1」から最後の「タイ8」まで一通り学習すると全体の期間は丁度1年

半年でタイ語を習得したい場合には、他の学校を探すことになります。でも1年ぐらいの期間でタイ語の語学留学をしたい、場所はタイ北部が良い、という場合には、パヤップ大学に1年通えば日常生活で困らないレベルの会話力を身につけられる可能性があります。(私はまだ修行中ですが)

タイ語クラスのレベル

入門レベルから高度なタイ語レベルまで

では実際「タイ1」から「タイ8」まであるクラスでは、各々どんなタイ語のレベルを習うかと言えば、「タイ1」から「タイ4」では以下の様になります。

  • 「タイ1」「タイ2」(初級レベル)
    • 私から見て初級レベルと位置付けてるクラス(タイ語を知らない人向けのタイ語入門コース)
    • 挨拶や自己紹介の仕方から始まり、タイで暮らすにあたり生活に必要なシーンの表現や感情を表す表現などを学ぶ(方角を示したり、ショッピングとかレストランでの注文の仕方など)
  • 「タイ3」「タイ4」(読み書き発音)
    • 読み書きといったタイ文字の表現と発音を覚える
    • 「ここからは声調の違いも加わり、習得の難易度が一気に上がります。(日本人から見て同じ「あ」でも5つの発音があって各々意味が異なるというレベル感。)

最初に大学で説明を受けた時の話では、「タイ8」までいくとタイ語で様々な会話ができるレベル(日常会話を超えて、専門分野の話しもできるレベル)まで行くとのこと。

先生に聞いた雰囲気では「タイ7」、「タイ8」は5,6人の少人数クラスのようでした。かなりの人がそのレベルまでのタイ語を必要とせず、途中で抜けて行くのでしょう。(私の場合は事情でタイ3で終わってます)

タイ文字は「タイ3」から使う

学校でタイ語を習うという点で、最初の壁となるのはタイ文字です。

外国人には見慣れない文字であり、慣れるのに時間がかかることから、初級クラスの「タイ1」「タイ2」ではタイ文字を使わず、英語のアルファベットを使っての授業です。

(タイ文字を覚えるには時間がかかる)

「タイ3」に進むとタイ文字のアルファベットにあたるもの順に覚えて行くわけですが、私以外の多くの生徒は既にタイ文字を判別出来たり書けてました。

文字を覚えることぐらいは自分でもできるので、きっとクラスが始まる前の休みの間に各自で文字の読み書き、勉強してたのでしょう。私自身は事前学習をせずに受講を始めたことから、この時になって他の受講生との差に戸惑いました。

「タイ1」「タイ2」のクラスが無事終わり、その後も続けて「タイ3」「タイ4」に進む場合には、お休み期間中にタイ文字の読み書きをやっておくと安心です。

タイ文字には良く似た文字がいくつかあり、慣れるまで文字の区別が難しい。

ちなみにタイ文字は似た者同士の文字(丸の有り無しなど)がいくつかありますが、日本語の「め」「ぬ」は日本人から見れば明らかに異なり全く別物のように、タイ人から見れば似た者同士の文字と言いつつも(当たり前ですが)明らかに異なるもの。

英語の「b」「d」も同じことが言えそうですが、慣れるまで結構時間がかかりますので、タイ3が始まる前に覚えおいた方が授業がスムーズに受けられます。

授業は何語を使う?

基本は英語

海外、しかも英語圏ではない国の授業は何語で行われるのか気になりますが、タイ語コース「タイ1」~「タイ3」では英語で授業が行われてました

(他の大学のタイ語コースでも個人の学校でも、ある程度タイ語が話せるようになるまでは英語で授業を進めることになると思います)

先生はタイ人でしたが、説明は全て英語をもとに行われるため、先生の話す英語が理解できないと、授業の内容がいまひとつ分からないということにもなるでしょう。

ただ、日常会話レベルの英語のヒアリングができればまず授業についていくには問題ありません

(先生も非英語圏の人でも分かるようになるべく平易な英語で話してます)

私の英語も日常会話が理解できる程度ですが、先生の話していることは十分わかる、という感じでした。

そもそもタイ語で習う内容自体が、挨拶とか方角、物の名前、などから始まり、それらを英語で説明することになります。ということから、理解できないような難しい英語の説明にはそもそもならないことから、英語に関しては安心して良いと思います。

タイ語が必須となる場合

基本的に英語で進む授業ですが「この2つはタイ語で話すように」と最初に指示がありました

  • 質問があります!
  • 「~」はどういう意味ですか?

「タイ1」の初日にタイ人の先生から生徒全員に向けて、このルールの説明と、タイ語では何と言えばよいのか説明があり、以降、何か質問があれば必ずこの表現をまず使い、その後英語で質問する、という形になります。

  • 「質問があります!」(とタイ語で言いつつ手を挙げる)
  • その後聞きたいことを英語で話す

「質問があります」はタイ語では「ミー カムターム」。

何か質問があれば「ミー カムターム」とまず言って、その後に英語で具体的に質問する、または、何か意味が分からなければ続けてタイ語で「~はどういう意味ですか?」(~ プレワー アライ)みたいに質問する、という感じです。

英語が苦手な場合はどうする?

この2つのタイ語表現を覚える、そして英語で質問する、としていけば授業には問題なくついていけます。それでも「聞き取りはなんとかできたとしても、私、英語しゃべれないし...」という場合はどうすれば良いでしょう?

そこは安心しても良いと思いますが、授業で使う英語は大体決まってます。たとえばの例を挙げれば以下のような表現ですね。

  • ~と~の違いは何ですか?
  • ~の発音が難しい、もう一度言ってもらっていいですか?
  • ~は何て言えばいいですか?
  • ~の意味は何ですか(これはタイ語で聞く必要がある)
  • ~は正しいですか?
  • 分かりました/理解しました

他にもあると思いますが、こうしたところの英語表現を前もって調べて覚えておく。

またタイ語の授業を受けている時に「思い付いた質問で英語で言えなかったもの」を帰宅後調べておく。

何度か授業を受けていれば分かりますが、授業で使われる英語はある程度のパターンがあり、慣れてくれば自然に対応できるようになると思います。構え過ぎず受講に臨んでみてください。

ちなみに各コースの期末にはプレゼン課題が出されます。
プレゼン課題の内容や実際の発表の様子などは以下参考にしてください。

タイ語学校のプレゼン課題!発表の様子や実際の作成内容をご紹介

最後に

タイでタイ語を習いたい!という場合には、個人で学校やっているところもあれば、私が通ったように大学で外国人向けにタイ語習得コースを設けているところもあります。

また、近くにそうしたところがない場合には、費用が高くなる場合もあるようですが、新聞の広告などで「タイ語教えます」という人に連絡を取り、家の近くの場所まで来てもらう(例えばデパートなど座れる空間があるところまで来てもらう)ということも交渉次第でできるようです。

また長期滞在する方にとっては、語学学校に通うことで現地の人々とより円滑な交流ができるようになるのが大きなメリット。

タイの生活に必要なタイ語レベルやタイにおける英語の必要性などは「タイの生活に必要なタイ語レベル!英語は喋れる方が良い?」をご覧ください。

今回は、パヤップ大学のタイ語コースについて、実際の内容や学習環境の一例をご紹介しました。

現在は開講されていませんが、再開される可能性もあります。検討されている方は、大学の公式情報を定期的にチェックすることをおすすめします。

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