タイ移住は本当に快適?アメリカとの比較を50歳移住者に聞いてみた!

私はタイのチェンマイに移住した後、日々の生活に刺激とリラックスの両方を感じています。

日本人から見てタイは過ごしやすい国の1つだと思いますが「他の国から見るとどなるだろう?」ということが気になり、プーケットに行った際にアメリカから移住してきた方に話を聞いてみました。

プーケットには知り合いが多く年に1回は訪れる場所ですが、果たしてアメリカの方から見てタイはどう見えるのか、ご紹介です。

タイでの暮らしの魅力は何?

ではまずはアメリカから見たタイの魅力から。

タイの空港チェックインカウンターで手続きする乗客たち
タイの空港でのチェックイン風景。
移住や旅行の出発点として、多くの人々がここを訪れます。

50歳からのタイ移住を語る!

以下は、アメリカ・カリフォルニア州出身で2021年にプーケットへ移住したJさん(仮名)のインタビューをもとにしています。

Jさんは元エンジニアで、サンフランシスコ近郊での暮らしと比べながら、リタイア後のプーケット生活について語ってくれました。

この記事内では、Jさんご本人の話は「私」として記載しています。筆者コメントは「COMMENTボックス」に記載しています。

今回は、なぜ私(Jさん)が50歳を過ぎてからのタイでの生活、特にプーケットでの生活がアメリカよりも良いと感じているのかをお話しします。実際には私のような50代だけでなく、30代から、さらには80代でもタイでの暮らしの方が魅力的だと思っています。

その理由の一つが、「スクーターが便利な街」というところ。

よく「歩きやすい街は良い街だ」と言われますが、私は「スクーターが便利な街も良い街だ」と思っています。というのもスクーターがあると人とのつながりが増えるからなんですね。

たとえば、スクーターで市場やカフェに立ち寄ることが多いのですが、プーケットでは駐輪場で地元の人と自然に挨拶を交わしたり、観光客に道を聞かれたりすることがよくあります。車と違ってスクーターは開放的なので、会話が生まれやすいんです。

小さなカフェでも「また来たね」と声をかけてもらったりして、地域との距離が縮まっていくのを感じます。

ここでは赤ちゃんを乗せた家族、祖母、母親がスクーターで移動している光景をよく目にしますし、時には2人、3人、4人乗りで移動していることもあり、スクーターが生活の支えになっていることも分かります。

心からのつながりを感じることができ、より幸せな気持ちになります。もちろんアメリカの友人や家族が恋しくなることはありますが、それでも私の場合はタイの方が合っていると感じます。

この方の場合、人とのつながり、それも多分、精神的に見て暖かな人とのつながりが必要で、それがタイのプーケットでは得られている、ということが言えそうですね

スクーターに関連する費用も安く、
スクーターの洗車料金は約 5ドル(約750円)ほど 。

車を洗う場合は 7ドル(約1,050円) ほどかかりますが、私は車を持つ必要がなく、スクーターだけで十分ですし、スクーターはとても快適で便利です。

車を持つ必要がないというのは、近所にお店が沢山あり、少し遠くのお店も行きたいのでスクーターだけで十分という感じなのでしょう。

プーケットでも郊外、田舎の方に行けばお店も少なくなり、一度に運ぶ荷物の量が多いことも増えて車が必要になると思います

心の安定が感じられるし生活費も安い

私はアメリカに戻れないというより、戻りたくないんです。その理由の一つは、タイでの生活の方が心の安定が感じられるから。

私はサンフランシスコ近郊に住んでいた頃、毎日車での通勤に1時間以上かかり、仕事のストレスに加えて住宅ローンの返済にも追われ、いつもプレッシャーを感じてました。それに比べると、タイでは生活全体がもっとシンプルで、自然の中に身を置けることが心を落ち着かせてくれます。

アメリカには家族や友人がいますが、なぜかアメリカにいると孤独を感じてしまいます。これはたぶん、街の設計が関係していると感じてます。

タイ・プーケットの絶景スポット、プロムテープ岬から望む青い海と緑の島
プーケットの南端に位置するプロムテープ岬。
美しい海と自然に囲まれた景色は海外移住者にも人気です。

ここでは日々の生活の中に、自然と温かさや楽しさが溢れています。これから私の小さな街を案内しながら、いつも訪れている場所を紹介します。たとえば、私はほぼ毎日マッサージを受けています。

私が良く立ち寄るマッサージ店では1時間150バーツ(約630円)。しかもマッサージ店は住居と一体化していて、前が店舗、奥が家というスタイルが一般的です。

マッサージが1時間150バーツというのは安いですね!

タイの空港やバンコク、チェンマイでも観光地の真ん中などでは1時間300バーツとか400バーツもありますが、観光地から少し外れると1時間200~250バーツぐらいかも。

そうした中で150バーツはとってもお得。

また近所のネイルサロンでは、手のケアが200バーツ(約840円)、手と足の両方をケアすると499バーツ(約2,100円) です。アメリカに比べると、とても安いですよね。

そして散髪屋。私は髪が少ないので理容室には行きませんが、一般的なカット料金を紹介すると、プーケット市内の理髪店では、カットが 200バーツ(約840円)、シェービングが 60バーツ(約250円) です。

髪がない場合のツルツル剃りは 150バーツ(約630円) ほど。

関連:チェンマイの場合)
タイで髪を切る!料金や女性目線で見た日本人の髪型と好印象スタイルのコツ

プーケットのカフェについて

カフェについてもお話ししたいですが、近所にお気に入りのカフェ「Blue Palm」(仮名)があり、そこで質の良いコーヒー豆を買ってます。カフェのオーナーのMさんは16年以上前にバンコクからプーケットに移住したのだとか。

住宅街の外れにあるこの小さな一軒家カフェでは、毎朝8時に開くと地元の人や外国人が次々とやってきます。私はここで1日を始めることが多く、オーナーとは、最近では家庭菜園の話で盛り上がったりしてます。こうした日常の中でのふれあいが、プーケットの暮らしの魅力なんです。

そのオーナーに聞いてみると、バンコクは渋滞がひどいし人が多すぎる、PM2.5のも大変。プーケットの方がずっと住みやすいのだとか。

確かにPM2.5は2月~4月にかけてTVのニュースでも話題になりますね。バンコクでPM2.5の話題が出ると、その後チェンマイにもやってきます。

このカフェで 200gのコーヒー豆を220バーツ(約920円) で購入してますが、こうした小さな街の商店では、買い物をするたびに温かい交流が生まれます。

タイでは人々の関わりが温かく、買い物をするだけでも心が穏やかになりますね。

私がアメリカに戻りたくない理由の一つが、こうしたカフェの環境。

最近のアメリカは路上生活者などが増え安心してカフェでリラックスすることが難しくなってたりします。実際にポートランドやサンフランシスコのスターバックスでは座席が撤去されてしまったのだとか。

またタイの食生活はアメリカよりもずっと充実しています。

食事は安くバリエーションも豊富。アメリカでは毎週のようにコストコで買い物をし大量に消費するといった生活に追われていましたが、タイではそんなことをする必要がありません。

タイでは「シンプルな生活」が当たり前で、それがストレスのない暮らしにつながってます。

アメリカは現在物価上昇中なので、アメリカから見ると余計にタイの物価はお得に見えそうです。そうしたことも心の安定につながっているのでしょう。

プーケットのリゾートホテルから眺める夕焼けとビーチサイドの南国風景
プーケットのリゾートホテルから望む夕焼け。
美しい自然と心地よい気候はタイの魅力を存分に出している。

生活のしやすさと利便性

医療事情:安くて早い診察

医療については、アメリカの医療制度と比べてみると、タイの医療はとても優れていると思います。以前アメリカの友人と話したことがありますが、その友人は健康診断の予約を取るのになんと6か月もかかったそうです。

でもタイではそんなに待つ必要はありません。ここでは病院に行けばその週か翌週には診察を受けられます。保険がなくても診察費用はアメリカの保険を使ったときより安いことが多いです。

歯医者も同じで、タイでは診察の待ち時間が短く、コストも抑えられます。

その週か翌週に診察を受けられる、医療費が安いということは国公立系の病院の話だと思います。

タイでも私立の病院に行けばその日のうちに普通に診察を受けられます。でも費用は高め。

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外食文化:お得で美味しい

タイでの外食って、本当にコスパがいいですよね。

アメリカでは外食するときにチップを渡すのが普通ですが、タイでは基本的にチップは不要なんです。多くのレストランではサービス料が最初から請求書に含まれているから、追加の支払いを考えなくていいのが楽ちん。

それに食事の選択肢が豊富で、安くて美味しい屋台の料理から高級レストランまで色々楽しめますよね。実際私はほとんど自炊しないんです。外食やデリバリーが安くて便利だからついつい頼ってしまいます。

タイでは車を持つ必要がほとんどないのも大きいですね。アメリカだと車を持つことでガソリン代や保険、ローンなどの固定費がかかりますが、タイではその心配がいらないのが助かります。

チップについて:

例えばホテルに泊まると荷物を運んでくれるボーイさんとか、ルームサービスで食事を頼むと持って来てくれる人に20バーツとか50バーツ、100バーツをチップとしてあげたりします。

マッサージも上手な人に出会うとお礼を兼ねてチップを渡したり、散髪店、ヘアサロンでとても気に入った仕上がりの場合にはチップを渡したりしてます。

そうした所を見ると、アメリカほどではないですが、タイでもチップを渡す文化はあるようです。

自由なライフスタイル!

タイではアメリカのように「大きな家を買わなければならない」というプレッシャーもありません。そのため、無理にお金を使う必要がなく、もっと自由にお金を使えます。

アメリカでは「家を持って一人前」という価値観があり、実際、私も40代後半で郊外に家を買ってます。住宅展示場を巡って間取りやローンを真剣に検討していた頃が、今では少し不思議に思えます。

タイに来てからは「所有する」ということより「何かを体験する」ことに価値を感じるようになり、家や車に縛られないことで、心の自由も手に入った気がします。

例えば、私は去年だけで日本に5回旅行 しました。もしお寿司が食べたくなったら大阪まで飛んで食べに行く こともできます。またタイ国内でもバンコクやコ・パンガン、ピピ島、チェンマイなどへ気軽に旅行できます。

これらの経験にお金を使う方が、アメリカで家や車を維持するよりもずっと価値があると感じます。

家を買うプレッシャーがない、というのは、それは移住者だから家を買う思考性が低いとも言えそう。

現地のタイ人は、皆一生懸命働いて、少しでも良い車買って家を買ってと、日本人でもアメリカ人でも同じような感じになると思います。

ただ物価的に見るとアメリカに比べてタイは凄く安いと思いますので、アメリカで普通に経済力を持っている方なら、土地付きの家は外国人は買えないですがマンションを買うのは普通にできそうですね。

タイはリフレッシュできる場所

そして私(Jさん)がアメリカに戻りたくない最大の理由が自然環境。

ここプーケットのように、海の近くに住むことがとても大切なんです。アメリカにも美しい場所はたくさんありますが、タイでは気軽に海に行けて数時間のハイキングができるのが本当に魅力的です。

気分が落ち込んだ時は、ただ海へ行って2~3時間歩くだけで気持ちが晴れるんです。特に雨季には緑が一層鮮やかになって、とても美しい光景が広がります。

これはプーケットならではですね。栄えた街があり、すぐそこは海、という感じ。パタヤでも良いですが、海の綺麗さ、人混みなど考えると、やっぱりプーケットになるのでしょう

また私が大切にしている健康とウェルネス の習慣も、タイの方がやりやすいんです。

私は週に2〜3回、プーケット旧市街にあるウェルネス施設に通っています。最初は観光客向けのマッサージ店しか知りませんでしたが、今では地元の人に教えてもらった本格的な施設を愛用しています。

特に朝一番のアイスバスとハーブスチームの組み合わせは、体も心も一気に目覚めるような感覚になるのがとても気に入ってます。

それらを含めて、例えば以下のようなものがあります。

  • アイスバス(氷風呂)
    まるで冷蔵庫に入っているみたいですが、筋肉疲労には最高!ただ最初は「冷たっ!」と叫ぶかも(笑)
  • ハーブスチーム
    自然の香りに包まれてリラックス。ストレスを溜め込んでいる方には凄くおすすめ。
  • サウナ
    汗をかいてスッキリ!でもあまり長くいると「蒸し豚」(笑)になっちゃうので注意が必要です
  • 鍼治療
    小さな針がたくさん刺さるのはちょっと怖いけど、終わった後の爽快感は病みつきに。
  • スポーツマッサージ
    「痛気持ちいい」の代表格。筋肉のコリをほぐしてくれる救世主です。
  • 2時間のスポーツトレーニング
    自分を追い込む時間。でも終わった後の達成感はたまりません。
  • ヨガ
    柔軟性がない私でもヨガは心が整う瞬間。「体が硬い」って言い訳は通用しませんね!
  • 筋力トレーニング
    「明日筋肉痛になりそう...」と思いつつも、やっぱり続けちゃいます。理想の体型を目指して頑張ります ^-^)

こうした健康習慣を続けることで、
私(Jさん)は競技レベルのスポーツを楽しみながら毎日をアクティブに過ごせています。

タイの環境は、私にとっては最高のパートナーなんですね。

タイのリゾートホテルにある屋外プールとパラソル付きデッキチェア
プーケットのリゾートホテル。
プールサイドでゆったりとした時間を過ごすことができ、日常のストレスを忘れさせてくれます。

タイが選ばれる理由

レジャーとナイトライフの選択肢が豊富

またプーケットは世界的に人気の観光地であり、レジャーの選択肢がとっても豊富。

  • ダイビング
  • 釣り
  • シュノーケリング
  • ビーチスポーツ(ビーチバレーなど)
  • ボートツアー
  • ナイトライフ(バー、クラブなど)
  • 世界各国の料理を楽しめる高級レストラン

私にとってタイの食事はアジアの中でも最高レベルだと思います。特に日本と並んでトップクラス の美味しさです。

ところどころに日本が出てくるところが嬉しいですね。私に気を使ってくれてるのかな。

気候と空気の質:快適で健康的

タイの気候は完璧ではないですが、私にとっては寒さよりも暑さの方がまだマシです。アメリカの冬の寒さや雪かきを考えるとタイの気候の方が断然快適に思えます。

空気の質も重要なポイント。

先ほど少しお話ししてますが、バンコクの空気問題は好ましくないですが、プーケットは海風が吹くため空気が比較的きれいです。特に空気の問題が大きく取り上げられる時期(2月から4月ごろ)では、プーケットの方がはるかに住みやすいと思いますよ。

これは確かに言えてそう。私はPM2.5がひどいと言われる時期でも全く気にならないですが、人によってはくしゃみをしたりして結構大変そうです。日本でいう花粉症みたいな感じにもなりますね

安全で平和な環境:ストレスのない暮らし

最後にタイを選ぶ最も大きな理由についてお話しさせていただくと、それは「安全で平和な暮らしができる」ということ。

私がアメリカに戻るたびに感じるのは社会の緊張感やストレスです。

中々分かってもらえないと思いますが、いろいろな対立があったり、「こうしないといけない」とか「これはダメ」みたいな道徳的な押し付けがあって、街を歩いていても何か「気を抜けない雰囲気」があるんですね。

まるで何か周りに「敵」がいるというか、
常に監視されてるような感覚に包まれることが結構あります。

こうしたところは、日本人にはなかなか理解しづらい点ですね。日本では「平和」なのが当たり前で、だから逆に平和であることの有難さが少し薄らいでいるのかも。贅沢なお話ですが。

でもタイではリラックスした日々が送れるんです。

ここでは時間の流れがゆっくりで気楽に生活できます。ストレスを感じたら「ふ~~」という感じで深呼吸をしてノンビリとした感じで過ごす。まるで心がスパゲッティからうどんに変わったような、そんな感じで心が落ち着けるんです。

そうした感じで過ごすことで自分自身もより良い人間になれるような気がしますし、ストレスが少ないと周りの人にも優しくなれるし、笑顔も増える気もします。

タイの穏やかな環境は私にとっては最高のリフレッシュ供給場所なんですね。

まとめ

今回はアメリカからの移住者Jさんにお話を聞いてみましたが、アメリカとタイを比較すると以下のような点が良いようです。

  • タイは生活費が安い(特に交通費、外食費、医療費)
  • 自然が豊かでリフレッシュしやすい
  • ウェルネス施設が充実している
  • 食事が美味しく選択肢が豊富
  • 気候が温暖で空気がきれい
  • 安全でストレスの少ない生活が送れる

これを見ると、日本のことを言ってるような感じもしますが、タイと日本、結構共通点が多いかもしれません。

今回はちょっと異なる視点のお話でしたが、そうした風に見えるのか、と思いつつ、タイに来たらいろいろ比べてみてくださいね。

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