はじめの一歩 第2話|「木の葉掴み」から学ぶ。52歳が考える、努力の正体と現場の底力

ボクサーになるための最初の壁は、リングの上ではなく、公園の木の下にありました。

鷹村守から課された「左ジャブだけで10枚の木の葉を掴み取る」という、一見無謀な課題。一歩は一週間で数千回もの素振りを繰り返し、ボロボロになりながらも、ついに鴨川ジムの門を叩く切符を手に入れます。

この第2話「努力の成果」は、成功の裏側にある圧倒的な「仕込み」と、そこから生まれる自信の物語。52歳のエンジニアとして、この一歩の姿に「現場を生き抜くための地力」を重ねてみたいと思います。

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無理難題を「小さな到達点」に分解する

仕事の現場でも、一見して「無理難題」と思えるような納期や技術的な課題を突きつけられる場合も多いと思います。しかも、それを突破しなければ目的地には辿り着けません。

仕事の現場でも、そういう局面では「モチベーション」という言葉が出てきますが、あまり曖昧な言葉に寄りかからないようにしています。

まずは「やるしかない」と腹を括る。
その上で、目的地までの道のりに「細かい到達ポイント」を置いていきます。

一つひとつの小さなクリアを積み重ねることで、結果的にモチベーションを維持し続けるのです。不条理さを嘆く前に、まずは「到達できる道」を模索する。この冷静な問題解決こそが、一歩が木の葉を一枚ずつ掴み取ったプロセスそのものだと思います。

天才ではないからこそ磨かれた「論理と推理」

鴨川ジムには、圧倒的なセンスを持つ天才「宮田一郎」がいました。エンジニアの世界にも、努力を飛び越えて一瞬で正解に辿り着くような天才肌の人間が確かに存在します。

私自身は、自分は天才肌では全くなく、よく言えば「秀才肌」の部類だと自覚しています。つまり、すぐ物事を飲みこめるのではなく、地道な積み上げを行うことでしか、力を付けられないタイプです。

でも天才でないからこそ、私は「なぜそうなるのか」という論理力や推理力を徹底的に磨くことができたと思っています。感覚に頼らないからこそ、その思考法は再現性があり、ビジネスという「世渡り」の場でも汎用的な武器として活用できています。

天才の眩しさを認めた上で、自分の「論理」を信じる。それが私の戦い方なのだと、アニメを見ながら気づかされます。

剣道で培った「足腰」と、相手の目を見る誠実さ

宮田のテクニックに翻弄されながらも一歩が倒れなかったのは、釣り船屋で鍛えた強靭な下半身があったからこそでしょう。

そこには「強さを知りたい」という気持ちだけでなく、母を思う気持ちの積み重ねも表れているように思います。

私にとっての「体力的な見えない土台」は、
中学・高校、そして社会人時代に続けてきた剣道にあります。

最近は少し足腰が弱った自覚もありますが(笑)、剣道の修行で得たものは技術だけではありません。最も大きな収穫は「相手の目を見て話すことが普通にできる」という点です。

これはどの武道にも共通すると思いますが、どんなに厳しい交渉の場でも、相手から目を逸らさずに誠実に向き合う。その姿勢が、エンジニアとしての言葉に重みと強さを与えてくれていると感じます。

「失敗」は人を育てるための最高のタイミング

初めての真剣勝負、初めての本番デプロイ。そこには独特の緊張感があります。

特にリーダーという立場になれば、部下の失敗も自分の責任へとつながる可能性もでてきます。でも私は失敗を過度に恐れたり、失敗した人を責めたりすることにあまり意味はないと考えています。

失敗は、その人にとっての「最高の成長タイミング」。それをどうカバーし、教訓に変えていくか。そのスリリングな積み重ねこそが、組織を強くし、会社の力になっていきます。

かつて指導した部下が、失敗を乗り越えて大きく成長した姿を目にする瞬間。それはリーダーとして、小躍りするほど嬉しい出来事にもなりますね。

努力の正体は、成功体験を知る者の「特権」

52歳になった今、改めて「努力」の正体について考えます。

努力とは、何かを成し遂げるために足りないものを身に付けるプロセス。それは時に「歯を食いしばる苦痛」でもあり、時に「時間を忘れるほどの夢中」でもあります。

しかし、その先にある「目標に到達した時の喜び」を一度でも知っている人は、努力を努力と思わなくなります。成功体験の味を知っているからこそ、その過程にある困難さえも、喜びへの前奏曲として楽しむことができる。

努力ができる人とは、未来の喜びを信じられる人のことなのかもしれません。

はじめの一歩 第2話のまとめ

木の葉を掴むための数千回のジャブ。
それは、天才ではない私たちが「本物」になるための唯一の道です。

論理を磨き、相手の目を見て誠実に向き合い、失敗を成長の糧にする。 一歩がリングで放った最初の一撃のように、私もまた、地道な努力の成果を次なるアウトプットへと繋げていきたいと思います。

次回は、いよいよ宮田との本格的なスパーリングの決着。 「ライバル」という存在がもたらす火花と、その先にある友情について語ります。

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