52歳で実感した「学び直しは基礎がすべて」|ジョジョの波紋から考える技術習得

新しいことを学び始めるたびに、「年齢的に遅いのでは」「今さら基礎からやる意味はあるのか」と迷うことはないでしょうか。

この記事では、『ジョジョの奇妙な冒険』第4話の波紋修行をきっかけに、私が50代でピアノやAIに向き合う中で実感した「学び直しに必要な土台」について書いてます。

勢いで飛びつくより、基礎を整えた方が結果的に前に進みやすいこと。人との出会いが学びの視野をどう変えるのか。そんな点を、自分の体験とあわせてまとめました。

私も50代で学び直しをしてますが、「基礎の大切さ」と「新しい技術との向き合い方」のヒントになれば嬉しいです。

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体系立てて学ぶ「学び直しのスイッチ」

ジョナサンが「波紋」という未知の力にスイッチを切り替えたように、私は人生において何度も「一から学び直す」という扉を開いてきました。語学、プログラミング、政治、経済、そして音楽。

子供の頃に習っていたエレクトーンの経験があったからかもしれませんが、実は50歳になってからピアノを始めました。(基本の練習法を知りたいと、しばらくピアノ教室にも通いました)

子どもの頃のエレクトーン経験があるので最初は少し楽観していましたが、実際には左右の指の独立やテンポの維持で思った以上に苦戦しました。

若い頃のように勢いで弾ける感覚はなく、短時間でも毎日触る方が戻りが早いことを、50代になって初めて身体で理解しました。この「昔できた」と「今できる」は違う、という実感は、学び直し全体に共通する発見でした。

始めた頃、最初から好きな曲を弾くのではなく、毎朝出勤前に15分だけハノンとスケール練習を続けました。

自宅で練習していると、指が思うように動かず同じ小節で何度も止まりましたが、教室では先生に「独学の癖がつく前に、指番号と姿勢を固めた方が後で伸びる」と言われ、基礎からやり直しました。

遠回りに見えても、最初に土台を作った方が結局は早いと実感したのです。

「学び直し」とは、過去の経験を捨てることではありません。ジョナサンがラグビーで鍛えた頑強な肉体があったからこそ波紋を受け入れられたように、積み上げてきた土台の上に新しいOSをインストールする作業なのです。

エンジニアの「呼吸」と基礎の大切さ

波紋の基本が「呼吸」であるように、エンジニアリングにもすべての技術に通じる「呼吸(基礎)」があります。

私にとってのそれは、「徹底的に基礎を固める」という姿勢です。

新しいツールや流行の技術を、見よう見まねで触り始めることはほとんどありません。まず「何を実現したいのか」「どこで失敗が起きるか」「誰が困るのか」を整理し、観点を表にして抜け漏れを確認します。

若い頃は勢いで進めて手戻りになったこともありましたが、この下準備を省いた仕事ほど後で必ず問題が出ると実感してきました。

AIを使う今も、この順番は変わりません。

むしろ前提が曖昧なままAIに投げると、それらしい答えが返ってくるぶん判断がぶれてしまいます。だから私は、まず自分の中で論点を整理してからAIに相談するようにしています。

どんなに新しい技術でも、この基礎の「呼吸」さえ整っていれば、自分のものにできる。私はそう感じています。

衝撃的な「生き方」との出会い

ツェペリが指一本でジョナサンの呼吸を変えたように、私にも固定観念を根底から揺さぶった出会いがありました。それは自分より若い、イベントを主催していた一人の男性との一晩の対話でした。

一見すると自由に、刹那的に生きているように見えた彼でしたが、一緒にイベントに行った友達の友達ということで、イベント後に家に招待され、結果として夜通し話をしていました。

彼は「会社に入るか、独立するか」という二択ではなく、「自分が面白いと思う場を先に作って、仕事は後から寄せる」という考え方を当たり前のように話し、その「思考の深さ」「異なる角度からの考え方」は、サラリーマンとして生きてきた当時の私にとって、あまりにも衝撃的でした。

「こんな生き方がこの世にあるのか」という驚きは、私の狭まっていた世界を一気に広げてくれました。自分とは全く異なるパラダイムで生きる人の知恵に触れることは、技術習得と同じくらい、私自身の人生に「波紋」を広げてくれた出来事でした。

その出会い以降、私は自分が知らない分野の人の話を意識して聞くようになりました。

年齢や肩書だけで相手を判断せず、「この人は何を軸に動いているのか」を見るようになったことで、新しい技術や考え方に触れたときの受け止め方も変わりました。

AIに対しても最初から拒まず、「まず試して、自分の基礎とどうつなげるかを見る」という姿勢は、この頃の経験が土台になっています。

何か大きく人生が変わったわけではありません。ただ、そのときの会話から「何に重きを置いて行動するかで、働き方は大きく変わる」という考えが自分の中に強く残りました。

その考えは、その後に新しい分野へ踏み出すときの1つの判断基準になっています。

「怒り」の中に込めた、真剣な継承

ツェペリがジョナサンに運命を託したように、私も後輩や部下に伝えていかなければならない場面があります。私は会社で感情を露わにすることは滅多にありません。数えるほどしか怒った記憶がないのです。

でもその数少ない「怒り」の瞬間は、部下に対して「ここは絶対に確認を飛ばしてはいけない」という場面でした。たとえば仕様の思い込みで先に進めると、後工程で大きな手戻りになり、周囲にも負担が広がります。

私が強く言ったのは感情をぶつけるためではなく、「小さな確認不足が、後で大きな事故になる」という怖さを、自分の実感として知っていたからです。

格好いい継承ではなくても、責任の重さごと渡すことが先輩の役目なのだと思っています。

AIという「現代の波紋」

ジョナサンが指先から波紋を出し、枯れ木に花を咲かせたときのような高揚感。それを今、私は「AI」という技術に感じています。

これまで一人でうなりながら捻り出していたアイデアや設計が、AIという「有能なヘルパー」と対話することで、何十倍、何百倍ものスピードで形になっていく。

もちろんAIが全ての正解を出すわけではありません。それはあくまで「ツール」の一つです。しかし、孤独な作業を「最強のパートナーとの対話」に変えてくれたこの技術は、まさに現代のエンジニアにとっての「波紋疾走(オーバードライブ)」です。

私の場合、AIは「答えをもらう道具」というより、「考えを整理する相手」として使うと最も力を発揮しています。

要件の抜け漏れ確認、比較表のたたき台作成、説明文の構成整理など、人が最終判断する前段の作業で特に役立ちますが、逆に、前提条件が曖昧なまま使うと、もっともらしい答えで迷いやすくなるので、基礎理解がある人ほど使いこなしやすいと感じています。

この刺激的な世界を、自らの「呼吸(基礎)」を整えながら、これからも楽しんでいきたい。ジョナサンの冒険はまだ始まったばかりですが、私の学びの冒険もまた、終わることはありません。

今回のまとめ

波紋の修行を見ていて改めて思うのは、やはり基礎というのは地味でも強い、ということです。

新しい技術や道具は次々に出てきますが、だからといって土台を飛ばしていいわけではないんですよね。

私も50代になってからピアノやAIを触る中で、結局は最初の姿勢や考え方がいちばん後まで残るのだと感じています。

学び直しというのは、何かをゼロから始めるというより、これまでの土台の上にもう一度積み直していく作業なのかもしれません。

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