『Dr.STONE』第4話。司という圧倒的な武力の脅威を前に、千空たちは箱根での「火薬作り」という命懸けのミッションに挑みます。
この回では、現代の仕事現場にも通ずる「極限状態での振る舞い」が凝縮されていました。
関連:第3話はこちら)
アニメ『Dr.STONE』3話|「既得権益」を壊すか、守るか。52歳エンジニアが「理想郷」の危うさを思う
事業家的センスを感じる「背水の陣」の狼煙
物語の山場は、司に居場所を特定されるリスクを承知で、仲間を探すために「狼煙」をあげるシーン。
現代の組織で働く人間にとって、これほどの「背水の陣」を敷く機会はそうありません。というのも、何かあれば周囲に相談し、根回しをしてから決断するのが組織人の常だと思うからです。
でもストーンワールドには相談相手は皆無。
生きるか死ぬか、その一瞬の判断がすべてを決めます。
千空は論理的な科学者ですが、このシーンで見せたのは「リスクを飲み込んで未来を掴みに行く事業家」としての決断力でした。この強さこそが、過酷な世界を生き抜くリーダーの条件なのでしょう。
論理・力、そこに加わった「緻密さ」という最強のピース
今回、これまで男性二人だったところに、女性の杠(ゆずりは)が目覚めたことで、チームのバランスが劇的に変化します。
論理的すぎて冷徹に見えることもある千空、愚直すぎて後先を考えない大樹。この二人の「バッサリとした判断」を、杠の持つ「緻密さ(丁寧な作業や配慮)」が繋ぎ止めます。
エンジニアのチームでも同じです。設計と実装ができる人間がいても、ドキュメントや調整といった「細部」を埋める存在がいないと、システムは完成しません。杠というピースが加わったこの3人組は、組織論として見ても「最強のユニット」になったと感じます。
ツールよりも、人の心が怖いと思った話
千空たちが挑むのは、身を守るための「火薬」作りです。 殺傷能力のある技術を扱うことへの是非はありますが、結局、技術そのものよりも、それをどう使うかの方が怖いんだろうなと思いました。「安全弁」みたいな倫理観を、どこで持てるか。
エンジニアの技術も、時には誰かを傷つける武器になり得ます。だからこそ、作り手側がそのリスクを理解しようとする姿勢は大事だな、と改めて感じました。技術者として自分も気をつけたい部分です。
デスマーチの空気と、「一呼吸」を思い出す瞬間
「司が来る前に火薬を完成させろ」という状況は、まさに開発現場の「デスマーチ」そのものです。徹夜続きで休日もなく、迫りくる納期の足音が聞こえる中での作業。
(話の中では、司がやってくること「納期」みたいなもの)
そんな極限状態って、過去の現場の空気を思い出させます。
追い詰められるほど手が震える感じも含めて。
私の場合、ああいう時に意識していたのは、いったん呼吸を整えることでした。深呼吸というより、「焦りを一拍置く」みたいな感覚です。
もちろん万能じゃないけれど、あのシーンを見て、当時の自分の癖を思い出しました。
気楽に生きるために「主張を通す力」を磨く
私は今、気楽に生きたいと願っています。でもその気楽さを手に入れるには、自分の主張を通し、平穏を守る力が必要です。
相手に納得してもらうための「論理的な説明力」や、ちゃんと勉強して裏付けを持つこと。私はその積み重ねが、結果的に自分の平穏を守ってきた気がします。
「気楽」とは、決して何もしないことではありません。自分の信じる道(平穏)を邪魔されないよう、備えを怠らないこと。千空たちの「戦うための科学」に、自らの歩んできた道を重ねてしまいました。


コメント