転スラ 第3話|納期トラブルをどう切り抜ける?52歳が語る「リソース確保」と「職人の心の掴み方」

ゴブリンと牙狼族という異なる種族をまとめたリムル。まずは一安心というところの次に直面したのは「インフラの欠如」でした。

服も家も道具も足りない。

そこでリムルは、高度な技術を持つドワーフの国へ「専門家」を求めて旅立ちます。この回に描かれる納期トラブルと職人との対話は、まさに現代のプロジェクトマネジメントそのものだと思います。

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納期という「無理難題」へのエンジニア的対抗策

ドワーフ王国の名工「カイジン」は、到底間に合わない「魔鉱石の剣20本」という納期を突きつけられ、窮地に立たされていました。こうした無理なスケジュール、現場でも聞くことがありそうです。

私が会社員だった頃は、正直に言えば「徹夜してでもやり遂げる」という、今ではあまり考えられないような力技で切り抜けたことも多々ありました。でもやはり、根性論だけでは限界があります。

特に経費削減が叫ばれ、仕事量は増えるのに人は増えない。そんな状況に陥ったとき、私は他部門のリーダーに相談しました。話を聞いてみると、その方の場合、感情で訴えるのではなく、論理で訴え続ける、という姿勢を取っていました。

なぜその人数が必要なのか、現状のリソースでどれだけの仕事量があるのかを数値化し、上司にぶつけ続ける。その結果、増員を勝ち取った経験は、私にとって「リソース確保の原体験」となりました。

「名工」と信頼を築く。まず耳を傾けるという敬意

ドワーフ王国を訪れたリムルは、腕はいいが頑固なカイジンたちの懐にうまく飛び込みました。現場の職人や、一癖あるベテランエンジニアとどう付き合うか。これは永遠のテーマかもしれません。

かつて私の周りにも、癖が強く周囲から敬遠されているけれど、驚くほど頭の良い先輩がいました。最初はどう接していいか悩みましたが、導き出した答えは「まず、自分の意見を横に置いて、徹底的に話を聞く」こと。

最初から自分の主張をぶつけてバトルをしてしまえば、相手は心を閉ざします。でも「まずは相手の言い分を聞く」というワンクッションを置くだけで、驚くほどスムーズに意思疎通ができるようになるものです。

職人へのリスペクトとは、その人の積み上げてきた経験に耳を傾けることから始まるのでしょう。

プロジェクトの「土台」は何か? インフラの優先順位

リムルがなぜドワーフ王国に行ったかと言えば、村に必要なものだらけの中で、まず「技術者(ヒト)」の確保が必要だと思ったからです。

今ではAIも頼れる技術者の一人になると思いますが、私が小規模な開発案件を回していた頃も、似た感覚を持っていました。

それにはまず「全体の仕事量の把握」と「正確なスケジュール感」が必要です。 これが決まっていなければ、何がどれだけ足りないのかさえ分かりません。逆に仕事量とスケジュールが明確になれば、不足しているリソース(人・モノ・金)が浮き彫りになり、それを元に論理的に必要性を訴えることができます。

地図のない旅に出ない、という感覚に近いものだと感じています。

仕様に「余計な口」を出すことが、最大の貢献になる

この話の中では、リムルはカイジンの窮地を救うことで、強力なパートナーシップを手に入れました。窮地を救うというほどでもないですが、相手の不足を補ったりすることは、お互いの信頼関係を作る上でとても重要になることがあります。

以前、納品先の会社から提示された共通仕様書があまりに出来が悪かったことがありました。他の会社はその仕様のまま作っていましたが、私はどうしても納得できず、「ここはこう変えるべきだ」と何度も提案しました。

最初は疎まれたかもしれませんが、その提案が次々と新しい仕様に採用されるようになると、相手の私を見る目が変わりました。

相手の困りごとを先回りして補った結果、関係性が少し変わったと感じた場面もありました。

【番外編】家庭内での「意思決定」の妙

余談ですが、この「適材適所」や「任せる技術」は、家庭内でも大いに役立っています。

例えば、家に関わる決定事項。ここで私が勝手に決めてしまうと、後から妻にごねられるのが目に見えています(笑)。

たとえ私のセンスと合わなかろうが、これは妻の領域だと判断したものは、最初から全て妻に任せる。これが我が家の平和を保つ、最強の「マネジメント」かもしれません。

転スラ 第3話のまとめ

不可能に近い納期、頑固な職人、そして信頼の勝ち取り方。リムルのドワーフ王国での立ち回りは、エンジニアが現場で生き抜くためのヒントに溢れていました。

次回は、村に戻ったリムルの前に現れる「運命の人」。新しい出会いと、それによって引き継がれる「想い」について、52歳の人生観を交えて語ってみたいと思います。

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